生物多様性保全の取組
EFFORTS FOR CONSERVATION OF BIODIVERSITY


生物多様性を取り巻く動向

生物多様性条約
生物に国境はありません。生きものを守るためには、世界全体で取り組むことが重要です。そのための国際的な約束として、1992年に「生物多様性条約」が採択されました。
この条約は、以下の3つを目的としています。
・生物の多様性の保全
・その構成要素の持続可能な利用
・遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分
2010年に名古屋市で開催された会議(COP10)では、2020年までの世界目標である「愛知目標」が採択されました。愛知目標の20の目標のうち、6つの目標が部分的に達成されたものの、完全に達成された目標は無いとされ、多くの課題が引き継がれました。
昆明・モントリオール
生物多様性枠組
2022年に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、これまでの課題を踏まえ、新たな世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました。
この枠組では、2050年のビジョンとして「自然と共生する世界」を引き続き掲げています。そして、そこへ向かうために2030年までのミッションとして、「自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとること」いわゆるネイチャーポジティブの実現を掲げています。
これらの達成のために、2050年のあるべき姿を示す4つの目標(グローバルゴール)と、2030年までに達成すべき23の具体的な目標(グローバルターゲット)が設定されています。2030年ターゲットでは、30by30目標や外来種対策等によって人々の様々なニーズを満たす目標が設定されています。
※「30by30目標」:2030年までに、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標。
国の取組

生物多様性条約及び生物多様性基本法に基づき、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する国の基本的な計画として生物多様性国家戦略を策定しいます。2050年ビジョンを「自然と共生する社会」とし、2030年に向けた目標「ネイチャーポジティブ(自然再興)の実現」を目指し、生物多様性・自然資本(=地球の持続可能性の土台・人間の安全保障の根幹)を守り活用するための戦略としています。
東京都の取組

都は2023年4月に「東京都生物多様性地域戦略」を改定・公表しました。
東京都生物多様性地域戦略では、ネイチャーポジティブの実現を2030年目標として掲げ、その目標の達成のため、様々な主体が取組を進めていく上での3つの基本戦略や10の行動方針を示しています。
保全地域制度

市街化が進む東京では、まとまった緑地や特徴的な地形が失われつつあります。
自然は一度破壊されると、その回復は難しく、長い時間が必要となります。そのため、東京都は「東京における自然の保護と回復に関する条例」に基づき、良好な自然地や歴史的な遺産と一体になった樹林などを「保全地域」に指定しています。都民の大切な財産として、末長く残すための制度です。
センターの取組

東京都生物多様性推進センターは、都内の生物多様性の保全・回復、持続的な利用のため、主に以下の取組を行っています。
1. 生物多様性保全連携推進事業
2. 自然環境の保全等事業